3学期始業式

令和3年1月14日(木)3学期始業式が執り行われました。今回もコロナウィルス感染症予防対策のために各教室で放送を聞く形式となりました。

校長からは、次のようなお言葉をいただきました。

おはようございます。

とうとう、3学期始業式も新型コロナウィルスの影響で、校内放送になってしまいましたが、皆さんは元気に正月を迎え冬休みを終えましたか。この年末年始にかけて、新型コロナウィルスの感染が増加してしまいました。皆さんには再度、「健康管理」についてお話をします。

まずは、手洗い、手指消毒、マスクの着用、咳エチケットの徹底をお願いします。

その上で、

・体調が思わしくない場合は、学校に連絡の上、登校を控えること。

・家庭での検温の上、登校すること。

・授業中など、密閉空間にならないよう、先生方と協力して換気を徹底すること。

・自分の机や椅子を消毒すること。

・そして仮に友人等がウィルスに感染した場合には、絶対に誹謗中傷しないこと。

を強くお願いします。

さて、新しい令和3年、2021年を迎えました。私はいつも元旦に、正月の文字を眺めては、正しいという文字にも深い意味を感じます。

正しいという文字を分解すると、一と止まれになります。つまり、自分が正しいと思ったことでも、一度止まってよく考えて行動することや発言しなさいという教えがあると思われます。皆さんも、一時的な衝動に駆られた時には、いったん立ち止まって、その行いや言動が他者に与える影響をよく考えて行動してください。

また、この休業中に昨年の卒業生が就職した会社の「教育本部人材開発センター」からのOJT報告書が届けられました。内容は、「全体評価」「今後も伸ばしてもらいたい点」「改善を要する点及び今後の指導内容」の3項目で構成されていました。

評価と聞けば、皆さんは「定期考査の点数」や「部活動の厳しいレギョラー争い」を想像すると思います。しかし、卒業して社会人や大学生になっても、他者からの「評価」は一生ついて回ります。

勝海舟は「行いは我にあり、批評は他にあり」と言っています。これは、読んで字のごとく、行動は自分が行うもの。その評価は他者がなすものという意味です。人間は生きている限り自分の行動には責任を持ちます。しかし、評価については、他人様、世間様が行うという原則を忘れて、過大な自己評価をしてみたり、思い通りにならないことを他者や環境のせいにしたりしてしまうので、このことを忘れてはならないという教えです。

さて、先ほどの卒業生のOJT報告書に戻ります。「改善を要する点及び今後の指導内容」には興味を注がれる内容が記載されていました。

Aさんについては、

・報告などを行う際に内容が具体的ではなく、伝えたいことが相手にうまく伝わらないということを課題としていますので、よりわかりやすく相手に伝わるように、表現力と言葉の使い方を今後も継続して指導してまいります。この評価はまさに、思考力と表現力の足りなさ、すなわちコミュニケーション能力の不足を現していると思います。授業や普段の生活できっちりと身に付けたい能力です。

Bさんについては、

・表情や態度に柔軟性を持たせることで、周りとのコミュニケーションも図りやすくなり、相手にどのように見えるか、聞こえるかを意識させつつ取り組ませています。これはいわゆるノンバーバル・コミュニケーションと言われる、会話や文字によらないコミュニケーションのことで、表情や仕草、視線などによるコミュニケーション能力の不足を指摘しています。今後、秋商生は非言語コミュニケーション、ノンバーバル・コミュニケーションに注意を払って、授業や部活動での態度や表情に意識を向けて、3学期は、ノンバーバル・コミュニケーション能力を高めることをすべての生徒並びに教職員の共通の目標にしたいと思います。

対人関係や学習の悩み、部活動での悩みなどたくさんの困難を抱えていると思いますが、大抵の困難は自分の態度や言葉がつくっていることに気づき、自分の心に「誠(まこと)」と「他者を思いやる心」を持ち、常に誠実な態度で他者と向き合いつつ、ノンバーバル・コミュニケーション能力を高めましょう。

そしてこんな言葉があります。

「自分を変える必要はない、機嫌を変えるだけで自分は変わる」です。輝くものは必ずしも宝石ではないが笑顔は間違いなく他の人を自分に向かわせる宝です。人と接するときには常に笑顔での精神です。これは社会人としての最低限のルール、マナーであり、人としての魅力を引き出す最大の武器です。

人に笑顔で接すれば、笑顔は必ずあなたに帰ってくる。人間関係の基本で、いいかえれば自立する力です。現実を引き受けて、責任感、誠実さ、自立することの3つを学年最後の目標にして、寒い冬を乗り越え、新しく始まる4月に備えてください。

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