4月28日(火)に開校記念講演会を本校体育館で行いました。
講師は、平成6年度卒の菅原三多英先輩(高45期)です。現在は、北日本リゾート株式会社の支配人をされています。
菅原先輩は、本校柔道部で活躍し大学に進みます。大学卒業後は、自分のやりたいことをとことんやってから一生の仕事を探そうと単身ニュージーランドに渡り、様々な人との出会いでチャンスをつかみます。
「人生にはいろいろなチャンスがある。そのチャンスがめぐってきた時は、思い切って挑戦しよう」と話してくれました。
【やりたいことをとことんやる】
ニュージーランドでは、車を現地で買い、旅をしながらスキーと釣りを思い切ってやった。その何事も一生懸命やっているところを見込まれて、その後一緒に仕事をすることになる人(辻さん※しんにょうの点はひとつ)と出会う。
【自分らしさを大切にする】
辻さんから誘われて始めたスキースクールのインストラクターでは大人気となった。それは、他の人と同じ事をするのではなく、自分の頭で考え、自分の経験をもとにレッスンをしたから。
このことから生徒たちへのアドバイスは
「技術や能力を高めたいと思ったら、すぐに人に聞いてはいけない。まずは、自分の頭で考えやってみる。失敗したら、どうして失敗したかを考える。この自分の頭で考え抜くことが本当に身に付くことだ。」
【失敗してもあきらめない】
ニージーランドで、スキースクールのインストラクターやスクールの経営を任された後、秋田に戻ることになった。
秋田では、好きな釣りを仕事にしようと借金をして釣り船を買った。そして釣り人たちを乗せた商売を始めが、船酔いがひどく仕事にならない状態。船酔い船長と呼ばれたりもした。大きな挫折だった。
その後、大きなスキー場となった夏油温泉で店を始める決心をした。普通の飲食店ではなく、オリジナリティを大切にしたいと考え、おしゃれで個性的で特別な感じのするカフェを立ち上げた。イベントやブログで宣伝もした。夏油温泉の直営店の売上げを超えるほどの人気となる成功をした。
しかし、この成功は直営店の売上げを下げることにつながるとスキー場本部から契約を解除されることになる。
【人の縁、そしてチャレンジの時期】
契約解除をされた2週間後、ニュージーランドでお世話になった辻さんから声がかかり、長野県のスキー場の経営を任されることになった。
始めは小さなスキー場の副支配人から始め、自分の目で見て感じたことにチャレンジして売上を年々伸ばしていくことになる。3年後には支配人になり、全国でも大人気のスキー場になった。
そんなときに東日本大震災が起こる。
そして、夏油温泉スキー場の経営が行き詰まり、北上市が新しい経営者を募集していることを知る。この時の北上市が提示した課題は「今の5000万円の赤字を黒字にできる経営者」であった。
一度自分を解約した夏油温泉スキー場。しかし、これは自分にとって大きなチャレンジの時期ではないかと考え、夏油温泉スキー場の経営者になることを決めた。
【今までの経験を活かしてチャレンジ】
ニュージーランドでの経験、秋田での失敗、オリジナリティーを大切にしたカフェ、長野県のスキー場で学んだ経営などを活かして、新しい夏油温泉スキー場をつくろうとてしている。黄色いアヒルの人形が浮かんでいる温泉も新しい夏油温泉のイメージの一つ。
「失敗を恐れずにチャレンジ(試練)すること。10回やって1回成功すれば充分。」と考えている。
※生徒たちへのメッセージ
たくさんの失敗は、自分を作る。
何ごとも自主性(自分の考えで)をもって臨むとおもしろい。
主体性(自分から進んで)をもって臨めば、更におもしろい。
生徒たちは、菅原先輩の話を聞き、成功するまであきらめない勇気をもらったようです。ありがとうございました。