卒業式

3月3日(水)本校体育館で、令和元年度第71回卒業証書授与式が行われ、235名の卒業生を送り出しました。担任から一人一人呼名され、それに応えて元気に返事をした後、クラス代表6名が石井潔校長から卒業証書を授与されました。


【校長式辞】
石井 潔 校長は、
「私から皆さんに2つの事をお願いし、皆さんへのはなむけの言葉とします。
一つ目は「目標を高く、努力を惜しまず、自分を磨き続けてほしい」ということです。
高い目標には多くの困難が立ちはだかり、失敗もたくさんします。しかし、失敗から人は多くのことを学び、考え、工夫し、そして、心も磨かれていきます。たとえ失敗を繰り返しても努力を惜しまず挑戦し続けることで成長し、やがては高い目標に到達していくことができます。ホンダの創始者本田宗一郎さんは「失敗が人間を成長させるのである。失敗のない人は、本当に気の毒である」と失敗をすることの大切さを説いております。また、オプシーボの開発でノーベル医学・生理学賞を受賞した本庶佑博士は自身の生き方の軸を「有志竟成」の四字熟語で示し、「志を曲げることなく信念を通せば、必ず事を成し遂げられる」と説いています。すなわち高い目標を立て、その達成のために努力を惜しまず挑戦しつづけることによって、「自分はこれを絶対達成させるんだ」という強い信念が生まれ、「自分はこう生きていくんだ」という生き方の軸が定まってきます。自分の生き方の軸が定っている人は、たとえ困難や誘惑が立ちはだかっても動揺せず、自分の原点に戻って冷静に対処し流されずに着実に前に進み、そして成功します。
皆さんにはどうか、目標を高く持ち、努力を重ね、自分を磨き、自分の生き方の軸をしっかりとつくり、時代の波に翻弄されない人間になってください。
二つ目は、「人と協調し、思いやる心を持って人と接してほしい」ということです。
このことは、皆さんが本校で商業教育を学び、ビジネス実践や部活動等を通して、人と協調して物事を行うことの大切さを学び、実践してきました。この心構えを卒業後も忘れずに継続してほしいと思います。物事を成功させるためには、周囲の協力が得られてこそ為し得るものであります。人と良く協調するために大切なことは、人を思いやる心、思いやりを持つことであります。思いやりの心を持つということは、相手を温かく受け入れ、人間として共有する世界を広げ、進んで人のために尽くすことであります。人間関係において、相手の心を開く鍵になります。相手を思いやれば自然と礼儀正しくなり、相手を理解する洞察力と知恵を手にすることができます。そして、相手への偏見がなくなります。人生を豊かに生きていくことができます。
どうか、皆さんには、この学び舎で学んだ3年間を忘れず、霊峰鳥海山のように美しくも高い目標を持って、努力を重ねて自分の生き方の軸をしっかりとつくり、思いやりの心を持って人と協調し、雄物川の水のように不断不息の足取りで豊かで幸せな人生を歩んでほしいと願っております。
結びに、新型コロナウイルスの日本国内での感染拡大に伴い、苦渋の決断ではありましたが、卒業生の皆さんの一生の晴れの舞台である本校卒業証書授与式を縮小させていただきましたことをお詫び申し上げますと共に、皆さん一人ひとりが、それぞれの将来に向かって力強く旅立ち心豊かに過ごし、その洋々たる人生に幸多からんこと、そして、皆さんのご家族のご健康と末永いご多幸を心から願います。」と話されました。

【送辞】
生徒会長 三浦圭佑 さんは、
「入学したばかりで何もわからなかった私たちに優しくご指導してくださったあの時から、先輩方は常に私たちの模範であり、新たな歴史を築き上げてきた三年生の皆様の後ろ姿はとても誇らしく、私たちの憧れです。高校生活の中で、様々な壁にぶつかっても諦めず、その壁を乗り越えるために仲間と協力し頑張る姿は、今も強く印象に残っています。私たち在校生は、先輩方の良いところを見習い、自分たちなりに考えながら百周年という歴史を継承し、新たな時代の先駆けとなれるよう日々の学習や部活動に励みたいと思います」と話しました。

【答辞】
前生徒会長 松野真士 さんは、3年間を振り返り、
「数え切れない思い出が、仲間たちの笑顔とともに駆け巡ります。そして改めて、このような環境で学ばせてくれ、いつも応援してくれた家族には、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いいたします。また、今日までご指導くださった先生方、ご支援いただいた地域の皆さま、本当にありがとうございました。感謝の気持ちを忘れずにそれぞれの道で精進して参ります。」と決意を述べました。

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